ON DOU-音道-

Arcive


2016.11「売れれば良いとい訳でも…」






売れてからでは遅すぎる


「Country, Blue Grass, and Blues」


はい、1ヶ月ぶりです!

今月は前回の続きを。

前回はピストルズについて書いたけど、じゃーアメリカでのパンクってどうだったのかってお話です。とはいえ、わたくし所謂NYパンクはそんな好きじゃないのです…w

 パンクの祖ってなると、やれMC5だ、ストゥージズだ、いやいやヴェルベッツだと言われるけど。実際、アメリカは地続きって印象がある。ニューヨークドールズ辺り、もしくはパティスミスか。
 例えば、テレビジョンのトムの元恋人がパティスミスだったり、リチャードヘルが元々トムとバンドやってたり。その後もニューヨークドールズのギタリスト、ジョニーサンダースのバンドに参加したりね。あくまで身内って感じがする。
 勿論、ラモーンズやデッドボーイズ、毛色は違うけどトーキングヘッズやらブロンディやら。ガレージの流れを汲んだ荒っぽいバンドとアート志向なバンドがごちゃ混ぜに存在してた。イギリスと違って、シーンを引っ張るようなミュージシャンもいなかったと思ってる。

 で、タイトルにもあるけど、C.B.G.Bってハコがあって。

 ここが、こういったバンドのライブの拠点になってた。元は店名の通りなジャンルのハコだったそうだけど、いつからかそういったパンクバンドがライブをやれるハコになっていったらしい。

ただ、そういうパンクバンドがねー、若い頃の俺にはちょっと地味でさ。未だにピンと来てない。もちろんテレビジョンかっこいい!とかラモーンズ良いね!とかは思うけど…
 アルバムとして結局一番聴いたのはジョニーサンダース。L.A.M.Fってアルバムがあるんだけども。これは初めて聴いた時にめちゃくちゃぶっ飛んだ。
ロックンロールなんだよ、とびきりかっこいい。元々ピストルズのシドがライブでカバーしてたりで聴いたのがきっかけ。
 詳しく書くと、例えばピストルズのマネージャーのマルコムマクラーレンは元々ニューヨークドールズのマネージャーだったし、繋がりが色々ある。リチャードヘルの破いたシャツに安全ピンてのをジョニーロットンが真似したって話もある(本人は否定してるけど)ただ、アメリカのパンクが本気で面白くなるのは80年代のハードコアから。
 それこそ、イギリスが政治的になり過ぎて自壊していくのと裏腹に、グランジ、オルタナティブってとこまで拡がって繋がっていく。

 ちなみに日本でのパンクの始まりはNYパンクがきっかけだそうです。東京ロッカーズって奴。フリクションのメンバーが…とか云々。日本のパンクについては、改めて書こうと思います。

 ある意味代表格なラモーンズもナード野郎の集まりだし、ドキュメンタリー観た時は驚いた。イメージと裏腹に暗いバンドだなって思う。ただ、好きなエピソードが一つあって、ラモーンズがイギリスにツアーに来た時にピストルズのジョニーが楽屋に訪ねたんだって。で、ジョニーとしてはアメリカのパンクって事ではちゃめちゃ不良な奴らが来るって思っててビビってたらしい。
 で、ラモーンズのボーカルのジョーイがビールを勧めたんだって。
まぁ、一杯呑んで落ち着けよって。
 で、呑ませたのが実はメンバーの小便だったっていうw
やるなぁって思う。

アメリカの意識としてのパンクブームって本当の始まりはニルヴァーナだったって、後年ジョニーロットンが言ってたけど。確かにそういう面もあるし、国土が広過ぎて、明確な音楽性やスタイルもバラバラ。ピストルズがツアーで周ってから、また改めてそれっぽいバンドが沢山結成されたけど。所謂スタイルとしてのパンクは無かったんだろうなって思ってる。アートの運動や結果的にアートになったものはあれど。

次回はそんなアメリカ、イギリスから影響を受けた日本のパンクシーンを書こうかなと思う。


オカダケイ

Theシーチキンズ Guitar.Vocal

千葉県が産んだ孤高のパワーポップバンド、Theシーチキンズで活動中。

オカダケイ名義で弾き語りもやってます。

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