ON DOU-音道-

Arcive


2016.12「Country,Blues

Grass,and Blues」


2016.11「売れれば良いとい訳でも…」






売れてからでは遅すぎる


吐き気がするほどロマンチックだぜ!

皆様あけましておめでとうございます。
2017年一発目のコラムです。

前回、前々回とUKとUSのパンクについてちょろっと書かせていただきました。今回は日本のパンクについて書いてみようと思います。

日本のパンクの始まり…って考えるとリザードとフリクションてバンドに行き着く。リザードは前身バンドの紅蜥蜴ってバンドから始まる。
1972年頃から活動していたバンドで、1977年の時点で自主制作でシングルを出したりしてた。ストラングラーズのベース、ジャンジャックがプロデュースして1979年に1stを発売してる。多分、日本最初のパンクってなるとリザードかなぁと個人的には思う。
 同時期の東京ロッカーズの面々も重要だよね。Mr.カイト、S-KEN、ミラーズ、そこにリザードとフリクション。フリクションはメンバーそれぞれがNYで演奏してた人達。多分、ここらへんが所謂始まりって奴。

 ただ、個人的には初めて聴いた時は先取りしてたアーティストって感じでかっこいいけどあまりパンクを感じなかったんだけどさ。どちらかと言えば関西のSSやINUにぶっ飛んだ。時系列的にはちょっと後になるのか。

 INUは今や文筆家としてのが通りの良い町田康がボーカルだったバンド。
まだ高校生くらいの年齢でデビューしてんだよね。音的には世間一般でのパンクって感じじゃないけど、めちゃくちゃかっこいい。で、SSもラモーンズみたいな感じなんだけど異常に速くて。テンポの速さだけで言ったら1979年当時、世界的に見ても速かったんだろうと思う。一応ここらへんが第1世代って事になるんだろうか。

 個人的に影響を受けたのはこの後の世代のバンド。スターリンとアナーキーです。
 スターリンは今も一人でバリバリ活動してる遠藤みちろう率いるパンクバンド。1980年に自主で2000枚発売したtrashは未だにCD化されず、多分今後もされない名盤。俺はブートCDで持ってる。客にフェラチオさせたり、豚の内臓を客席にぶち撒けたりってパフォーマンスで語られるけど、みちろうは当時30歳。実際の所は、フォーク世代。からの計算し尽くした活動だった。

 2ndの虫ってアルバムでほぼハードコアな音をいち早く出してた。デッケネのジェロと文通したりして、アメリカでもオムニバスに曲が収録されてりしてる。日本のハードコアにある独特の雰囲気はスターリンの影響が半端ないなと思う。みちろうの主催してたポリティカルってレーベルから日本のハードコアの重要メンバーが在籍したチフスが音源をリリースしたりしてる。俺も大好きなバンドです。

 かたやアナーキー。埼玉のヤンキーがクラッシュやピストルズに影響を受けて始まったバンド。ビクターから1980年にメジャーデビューしてる。ハードコアシーンとは殆ど関わりのないバンドだと思うんだけど、日本語でクラッシュやスティッフリトルフィンガーズをカバーしててかなりセンスが良いと思う。Theピーズのはるも好きなバンドだそうで。
 ルースターズやロッカーズ、スターリンが出演した爆裂都市の打ち上げに殴り込みかけたってエピソードも最高。結局ギターのマリが奥さん刺しちゃって活動休止しちゃうんだけど、その後も再結成したりしてる。

この2バンドがその後の日本のパンク、ハードコアシーンの先駆けって言い切って良いと思う。

で、1983年頃からのハードコアシーンが作られて行くって流れになる。世界的に見ても日本のハードコアバンドの評価は高い。あぶらだこやガーゼ、G.I.S.M、カムズとかね。他の地域と比べても異質なんだよね音が。邪悪というかおどろおどろしいというか。奇形児とかはスターリンのギターのレーベルからリリースしてる。

 その後のブルーハーツやラフィンノーズ、果てはスワンキーズやリップクリーム、Theピーズあたりまでハードコアやパンクは続いていってるんですね。
ここらへんはインディーズブーム、バンドブームってとこまで来ちゃうし色んなシーンがある。
 GASってバンドのメンバーのストロベリージーンてバンドでTMGEのアベが在籍してたりとかハイスタの難波がTheピーズのローディー的な事してたりコピバンやってたりとか。ブランキーの中村達也がGODやマスターベーション、スターリンでも叩いてたりとかさ。
 今では大御所なミュージシャンのキャリアの始まりに日本のパンク、ハードコアの影響が見え隠れするし掘って行くと意外な人間関係があって面白い。

 俺も高校生の頃にあぶらだこのADK盤って奴をジャケ買いしたのがここらへんにハマったきっかけ。当時はドン引きしたけどwそこからマスターベーション、奇形児と聴いてスターリンに辿り着く。からの日本のハードコアへって流れで、19歳位の頃、めちゃくちゃ聴いた。未だにガーゼとか聴くとテンション上がります。

 バカロックって呼ばれてたバンドの一つ、ディープ&バイツ、現ギターパンダの山川のりおさんはかつてバリバリのハードコア出ってのも意外だった(おかげで未だお話しした事ないw)

 こう3回に渡ってパンクの話を書いてみたけど、常にオリジナルであれ!って事なんだなぁって思います。それぞれが全くスタイルも音も違うのにまとめて語るには無理があるけど、まーたまには。

次回は何について書こうかな。お楽しみに!


オカダケイ

Theシーチキンズ Guitar.Vocal

千葉県が産んだ孤高のパワーポップバンド、Theシーチキンズで活動中。

オカダケイ名義で弾き語りもやってます。

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