今更聞けないピックの特徴!使いやすいピックを選ぶポイント





ギター、ベース経験者の中には今までピックをなんとなくで使っていて、ピックの特徴、得意分野を気にしたことがなかったという人もいるかもしれません。

初心者のうちはよくわからないのも当然ですが、弦を振動させるピックには様々な種類があり特徴も様々です。

今回は基本的なことからピックについてまとめてみました!





形はただのデザインではなかった




よく分からず好みの形、デザインで買っていた筆者の初心者時代。

弾き心地や弦の鳴り方が理想に遠かったため、店員さんに聞けば良かったものの、一つずつ試しカーボンナイロンのティアドロップ(Hard)に落ち着きました。

プレイスタイルや弾き方にあった様々な形や素材があるので順番に述べていきます。




実は沢山あるピックの種類



琴の琴爪や、シタールのミズラーブなど英語に直したらピックに該当するものが沢山ありそうですが、今回はギターやベースで使われる3つのタイプのピックとフラットピックの形、素材を紹介していきます。

硬さ、厚さ、大きさ、重さから楽器によっての向き不向きは考えられますが、決して使ってはいけないというルールでないのでどんな効果が生まれるのか試してみてください。




ピックのタイプ



フラットピッ
親指と人差し指で挟んで持つ平らなピックのこと。ギター、ベース、マンドリンなどで使用されるタイプ。
フィンガー
ピック
指にはめて使うタイプのものをフィンガーピックと言います。指で弾く際に力加減で音量、音の粒がバラけるのを均一に揃えるために使用します。主にバンジョーやスチールギター、クラシックギターで使用。サイズがあるので少しきつめのものを選びましょう。
サムピック 厳密にはフィンガーピックですが、親指にはめるものはサムピックと呼ばれます。フィンガーピックと同じ用途ですが、単体で使っても、アルペジオのフォームが矯正できたり、なんちゃってチキンピッキングができたりとメリットも多いです。


フラットピックの形

硬さは

・Soft/Thin(0.5mm程)
・Medium(0.7mm程)
・Hard/Heavy(1mm程)
・Extra Hard(1.15mm以上)

と幅広くあります。

頂点の角度や、当たる面積など物理的な要素で選ぶも良し。

ですが、握り心地やオルタネイトピッキングのしやすさ、手の大きさや指の太さでも選択が変わってくるでしょう。

売り物は弾かせてくれませんが、試奏用に形別に備えてる楽器屋さんがほとんどなので、ピックのために試奏するのもありですよ。


【おにぎり型/正三角形】
ベースで使用するのが一般的な正三角形。
更にラウンドなのがおにぎり型。全ての角を使えるという点でとても経済的。


【ティアドロップ/PG】
ストロークから単音弾きまで使える最もベーシックなものがティアドロップ。
一回り小さくしたものがPGで、より細かいピッキングをしたいという方は弾き比べてみてください。


【JAZZ】
その名の通りジャズの様な繊細なプレイをされる方向き。
早弾きにも使いやすくHR、ヘビメタ系の方にも人気です。ティアドロップよりシャープな分、ストローク向きではありません。


【ホームベース型】
玄人のファンも根強いですが、慣れるまでが難しいピック。
正確なピッキングを求められるので基礎をしっかり積み上げたい人は是非!


【マンドリンピック】
本来マンドリンで使用される小さなピックですが、シャープな先端とその小ささがテクニカルなプレーヤーに重宝されています。



ピックの素材

プラスティック系素材が主流ですがウクレレ用のものにはゴムやフェルトを素材にしたピックもあります。

ゴムのピックでは指弾きした様なサウンドになるベース専用のものまであり、ギターには使えなさそうですが、指弾きが苦手な方にはありがたい開発ですよね。

ここでは代表的な12点の素材の特徴を簡単に説明していきます。


【セルロイド】
癖がないので基準として捉えておくにはおさえておきたいところ。摩耗に弱い。


【ナイロン】
材質は硬いですが弾性がありアタック感は控えめ。水分によって硬度が若干変わり、弾き心地も変わります。


【ポリアセタール】
ブライトな音で耐久性があり摩耗に強い。アメリカのデュポン社が商標登録したものが「デルリン」。
ジム・ダンロップがデルリンの表面をマット加工をしたものが「トーテックス」。


【ポリカーボネート】
アクリル樹脂と共に有機ガラスとも呼ばれる合成樹脂素材。アタックのあるシャープなサウンド。
ピックスクラッチにも向いてます。


【カーボン】
ピック自体が硬いのでアタック感はもちろん細かいニュアンスを出したい方向け。


【PPS】
バランスのとれた素材。硬質であり適度にしなる。ストロークにも単音弾きにも適している優等生。


【ウルテム】
ウルテックスはジム・ダンロップの商標。爪で弾く音に似ているのでアコギ向け。
特にウルテックスのサムピックはおすすめ!


【アクリル】
分厚いものが多く(1mm〜4mm)、早弾きやギターソロに向いてます。硬いアタック感が特徴で耐久性が高い。


【メタル】
癖もアタック感も強い。金属なので弦の消耗は早い。フィンガーピックはサイズ調整で変形させることができるので便利!


【エボニー】
薄くしてしまうと割れやすくなるため厚めのものが多い。芯のある温かい音色が生まれます。


【タスク】
ワシントン条約により象牙が貴重になり人口象牙のタスクが台頭してきました。鼈甲に匹敵するクリアさと音を伸ばす硬さがあります。


【鼈甲(べっこう)】
海亀の甲羅を加工したもの。クリアで滑らかなトーンは多くの弾き手を魅了していますが素材が素材なだけに高価です!





いろんなピックを試してみよう

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素材に関してはこの他にもまだまだあります。

プラスティック系素材のピックのほとんどは100〜200円と手頃なものばかり。

使い慣れたピックにを補充しに楽器屋さんに訪れた際は、ついでに未体験のピックに手をのばしてみてくださいね。

ギターやベースは抑える側の運指の難しさに苦労しますが、鳴らす側の奥深さ、楽しさが見えてきます!


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